~選択的夫婦別姓、その針路を考える~
あなたも感じたこと、ありませんか?
「同棲と同じ」事実婚女性の葛藤 - Yahoo!ニュース若い二人は5月に結婚式を挙げたばかりだ。並んで笑みを浮かべる写真でパンフレットを作り、門出を祝ってもらった。 婚姻届は出していない。どちらかが姓を変えなければならないからだ。「自分たちのわがままな
「どうして、好きな人と結婚できないの?」
これはドラマのセリフでも、小説の一節でもありません。
2025年、国会の場で、本気でそう叫んだ人たちがいました。
理由は、“姓を変えたくないから”。
日本の法律では、結婚するためにどちらかが名字を変えなければなりません。
それがどうしてもできず、「結婚したくてもできない」と悩む人が今もたくさんいるのです。
私も、結婚する時に同じ悩みにぶつかりました。
姓を変えるのがいやで、何度もパートナーと話し合いました。
「なんで自分だけ?」という気持ちに、きっとあなたも共感していただけると思います。
なぜ「結婚できない」のか? その背景にある“制度の壁”
「結婚したいのにできない」。
その理由が「名字」だなんて、不思議に思う人もいるかもしれません。
でも、現実にはこんなことが起きています。
- 結婚するには必ずどちらかが姓を変えなければならない(法律婚)
- 自分のアイデンティティやキャリアに影響がある
- どちらの姓にするかで夫婦間や家族との衝突が起きることも
例えば、ある夫婦は共働きで共にキャリアを築いてきました。
妻は自分の名前で本を出版しており、改姓によって著者名が変わることがリスクに。
夫も、家族の伝統的な名字を守りたいという想いがあり、結果として「どちらも変えたくない」という結論に至りました。
その結果、法律婚を諦め、事実婚という形を選ばざるを得なかったのです。
事実婚にも「安心できない現実」がある
「じゃあ事実婚にすればいいのでは?」と思う人も多いでしょう。
実際、名字を変えたくない人たちの中には、事実婚を選ぶ人が増えています。
しかし、事実婚には次のようなリスクがあります。
- 法的に保障される権利が一部制限される(相続、配偶者控除など)
- 病院での面会・同意が認められない場合がある
- 子どもとの戸籍関係が複雑になることがある
さらに、行政上の書類手続きが煩雑で、住民票に「内縁の妻」「未届の夫」といった記載がなされることも。
これは、本人たちにとって大きなストレスであり、“家族として認められていない”という疎外感に繋がります。
私の知人も事実婚を選びましたが、保育園の申し込みや、病院での手続きの際に何度も不便を感じたと話していました。
選択的夫婦別姓は「好きな人と結ばれるための選択肢」
選択的夫婦別姓とは、「結婚しても名字を変えないことを選べる制度」です。
これが導入されれば、
- 名前を変えずに結婚できる
- 事実婚と違って法律婚と同じ権利が得られる
- カップルごとに「どちらの姓にするか」「別姓のままにするか」を選べる
といったメリットがあります。
「別姓なんて家族じゃない」という批判もありますが、それは過去の価値観に縛られた考え方。
今は、家族の形も多様化し、「選べる」ことこそが大切な時代です。
事実婚の夫婦が国会で声を上げたのも、「制度の選択肢を増やしてほしい」というまっすぐな願いだったのです。
共に考えたい「これからの結婚のかたち」
選択的夫婦別姓を求める声は、全国で広がっています。
- 全国の自治体で賛成の意見書が多数提出
- SNSでは「私も結婚できていない」と共感の声
- 若い世代を中心に、約7割が導入に賛成(NHK世論調査)
私たちは今、ただの制度改革ではなく、「生き方の自由」「家族のかたち」を選ぶ時代の分岐点に立っています。
結婚は人生の大きな節目。
それが「名字」によって制限されるべきではありません。
大切なのは「姓」ではなく、「共に生きる」という意志なのです。
まとめ:あなたが思う“結婚”のカタチを、大切にしてほしい
「結婚することができないんです」──
その言葉の裏には、たくさんの涙と、覚悟と、そして愛があります。
今、声を上げている人たちの願いは、ただ「自由に、好きな人と家族になりたい」というごく当たり前のこと。
あなたがもし今、結婚や名字のことで悩んでいるなら、声に出してください。
そして、制度や社会を変える力を、少しずつでも育てていきましょう。
「選択できること」は、あなたの人生を、もっと豊かにします。
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