「本当の愛って、何だろう?」
そんなことを考えさせられる番組に出会いました。
フジテレビ「ザ・ノンフィクション」で放送された『わたしの肝臓をあなたに〜小錦を愛した妻の覚悟〜』
これは、大相撲の元大関・小錦八十吉さんと、妻・千絵さんが歩んできた21年間の夫婦の物語です。
ただの「美談」ではありません。
病気、葛藤、そして決断――
そのすべてが「家族とは何か」「愛とは何か」を、私たちに問いかけてきます。
この物語に深く心を動かされた一人として、今日はその感想と、私なりに感じた“愛のかたち”について綴りたいと思います。
巨体が抱える苦しみ
小錦さんは、現役時代284キロの巨体で土俵を沸かせた存在。しかし、引退後はその体が彼自身を苦しめるようになります。
体重の増加と減量手術、余剰皮膚の切除手術…。その一つ一つが、過去の代償であると同時に、彼の努力と痛みを感じさせます。
腎臓病、そして妻の覚悟
さらに深刻だったのは腎臓機能の低下。透析か移植かを迫られたとき、妻・千絵さんが言った「私の腎臓をあげる」という言葉に、私は深く心を打たれました。
自分の体の一部を差し出す覚悟には、計り知れない愛が込められていると思います。
家族の中にある、もう一つの愛
千絵さんの母親は、脳梗塞の後遺症を抱えながらも、娘の手術に強く反対していました。それもまた、娘を想う愛。
夫婦の沈黙、迷い、葛藤——すべてがリアルで、心が締め付けられるようでした。
支え合うことで見える光
同じハワイ出身の武蔵川親方(元横綱・武蔵丸)の体験が、小錦さんの背中を押しました。
そして、2024年12月に行われた腎臓移植手術は成功。退院時の「そばにいるじゃない、中にいるから」という冗談交じりの言葉に、深い絆を感じました。
私たちがこの物語から学べること
愛にはいろいろな形がある。
与える愛、受け取る愛、迷いながらも支え合う愛。どれも正しく、どれも尊い。
家族の絆は、時に対立しながらも深くつながっている。
世代を超えた愛の衝突と理解。
困難の中でも、人は前を向ける。
経験者の声が力になり、決断を導いてくれる。
おわりに
番組のラストで、千絵さんがまだ母親に手術のことを伝えられていないという場面がとても印象的でした。
誰かを守ろうとする気持ちと、それを伝えることの難しさ。その両方が「本当の愛」だと改めて思いました。
「愛の形は一つじゃない。」
この言葉を胸に、これからも人との関係を大切にしていきたいと思います。
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